新築時の施工からタマケンが請負った住宅です。築後10年経ち、リビング/ダイニングの改修と改装を行うことになりました。家全体のいたるところで見ることができる構造・仕上の木質空間は、タマケン大工の手刻みの技術でつくられています。

新築時意匠設計:nN-studio 中谷隆弘
新築時構造設計:悟工房 山中信悟
継組木兎リフォーム計画:タマケン

タマケンならでは、且つ『継組木兎』の仕様でもある無垢材とスチール脚の大きなテーブルが置かれたダイニング。

東側の壁は元々(※家族皆が見やすいようにと)壁掛TVが設置されていましたが、お子様の成長と共に役目を変え、杉無垢材の下見板貼りとし飾り棚を設けることでギャラリー的要素を持つ壁面へと変身しました。

Before(平成10年竣工時)

天井にはダクトレールを設置、電球による全体照明で部屋全体の照度を上げると共に、テーブル上部には新たにハモサやインターフォルムの大き目のペンダントライトを配し、落ち着きのある空間となっています。

Before(平成10年竣工時)

ダンニングスペースとカウンターを介して繋がるキッチンの壁は、竣工時はキッチンパネル仕上でしたが、ダイニングの工事と同じタイミングで、『継組木兎』キッチン壁の標準仕様である二丁掛タイルに変更しました。

リビングからも望める大きい面は、アルミサッシの室内側にスチール窓を設置し、シックな薄いライトブルーのタイル、収納棚が設置される面は周辺に馴染むようなオフホワイト色と違和感の無い二色使いとしています。

タイルの仕上とすることで、元々のキッチンパネルの持つ機能を全面に押し出した雰囲気に比べ、リビングやダイニングから見える設えとして、一層相応しいものに仕上がりました。

ライトブルーのタイルとダイニングの漆喰壁の間には黒板塗装を配し、仕上材料の切替の役割と濃色による空間の引き締め効果を狙っています。